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〜敬老会〜
  Vol.004
2004/10/04
  秋の行楽シーズンは例に漏れず宮古にも訪れ、運動会や十五夜、豊年祭など各地域で昼に夜にとソワソワしたお祭りムードが漂っている。中でも各集落で行われる敬老会は地域色豊かで見所満載の一大イベントだ。
 宮古はお年寄り(先輩)を敬い大切にする気持ちが本当に強い。敬老会は今の豊かな地域、宮古、沖縄県、日本を、苦労を重ね切り開き作り上げてきた大先輩たちを敬う会なのだ。敬老会には市町村長が祝いに駆けつけるのは当然のこと、地域を挙げて盛大に長寿と健康をお祝いする。
 概ね満七十歳を迎えると敬老会入りする。敬老入りは第二の成人式のようだ。盛大な地域では拍手の中、新敬老の男性が背広、女性は着物姿で入場。自治会長から大きな記念品を受け取る新敬老たちの表情は晴れ晴れとしている。入会の挨拶も行われ、既に敬老入りしている先輩たちに気を使いながらも喜びを語る姿は初々しさすら感じさせる。

長寿と健康を祝い乾杯する敬老者ら
=平良市内の公民館で

 机の上には折り詰めと小さなスナック菓子、泡盛が用意されており、いよいよ祝宴が始まる。宮古の公民館には立派な舞台があり、敬老者を楽しませようと婦人会や園児らが次々と余興を披露する。この余興が見事。統一された衣装を着け、しっかり練習された出し物が次々と繰り広げられる。演目も豊富で、琉舞や民謡、日本舞踊、創作ダンス、大正琴など一大演芸ショー―出演者はみな上手なのだ―と言っても過言ではない。祝宴は延々と続くのだが、この余興や会場の雰囲気が地域それぞれで趣き深い。
 どの会場も何十年もの間、地域の一大行事として引き継いできたのだろうという見えないバトンを感じさせ、和気あいあいとした空気で包まれている。宮古に来て初めて知った敬老会。お年寄りを喜ばせようと地域が一体となって動き楽しむ姿は何となく羨ましく、温かい気持ちにさせてくれる。

 ※原稿が遅れてしまいました。次回からは期日通り更新します。
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