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〜郡民大会〜
  Vol.008
2004/12/2

下地島空港の軍事利用に反対し、 ガンバロウを三唱する
参参加者ら
平良市営陸上競技場での郡民大会


 下地島空港は宮古島の対岸の伊良部島と隣接する小さな島にある滑走路二千bを有する民間航空機パイロット訓練飛行場だ。周囲は県内でも最高級のダイビングポイントで、初めて見た人は絶句するほど美しい海が広がっており、世界的に見ても素晴らしい海(自然)を残している。今、ここが危機に瀕している。
  この空港は建設時に琉球(復帰前)と日本の両政府間で「民間航空以外の目的には使用させない」(一九七一年、屋良覚書)という約束を交わした民間空港だ。最近、米軍が普天間基地代替施設完成まで使用するという提案や防衛大綱案の中で自衛隊戦闘機の移駐案、米軍と自衛隊との共同利用案など「軍事利用」への動きが頻繁に報道され、暗雲が立ち込めてきた。
  日米両政府から軍事利用計画が明確に示されたわけではない。沖縄県も明確に軍事利用に反対している。しかし政府が覚書にあるパイロット訓練、民間航空以外の利用を容認しかねない「公共の用に適切に使用する必要がある」とした議員への答弁書を閣議了承したことに、強い危機感を募らせているのだ。
  先日、「下地島空港軍事利用に反対する宮古郡民総決起大会」が開かれ、約二千人(主催者発表)の住民らが集まり「いかなる軍事利用も許さない」と宣言した。この大会は霧の向こうに隠れた日米政府間の基地再編協議、国境・中国を視界に入れた動きなど、宮古郡民が「見えない脅威」に対して敏感に反応し敏速に「平和を希求する」声を発したものだった。
  沖縄県に住んでいると痛感することがある。沖縄県内、日本国内で―最近は世界でも―まかり通っている米国の論理「治外法権」は、江戸時代のペリーの黒船から何も変わっていない。根底にある日米関係も何の改善もないということだ。
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