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〜卒業式〜
  Vol.034
2006/03/20
   

在校生が作ったくす玉を割る卒業生たち=池間中学校体育館で

春はお別れの季節です。みんな旅立っていきます―宮古島でも卒業式シーズン真っ只中。高校の卒業式に始まり、中学校、小学校と続く。毎年、数多くの卒業式に出向きたくさんの子ども達の門出を見届けてきた。卒業式はいいものです。
中でも中学校の卒業式は独特の寂しさを感じさせる。小さな学校や小規模校では保育園、幼稚園からずっと一緒だった級友との別れに、涙をこぼす場面があちらこちらで見られる。三歳ぐらいの物心つくかどうかの時から十五歳まで毎日お喋りして、顔をつき合わせていたら兄弟と別れるみたいなものなのだろう。
つい先日も池間島にある池間中学校の卒業式に出向いた。珍しくゆっくりと式典に参加できた。来年からは複式学級になるとも言われている池間では、十人に満たない卒業生を在校生たちが一人ひとりの名前はもちろん、性格や生い立ち、素敵な長所などをメッセージとして伝え、心から祝福しながら先輩たちを送り出していた。
大規模校だった自分にとって小規模校は温かいいい感じの学校として憧れを感じてしまう。クラスの代表が味気なく卒業証書を受け取り、あとは名前だけを呼ぶという卒業式とは全く正反対に位置する池間の卒業式。卒業生たちのことを歌詞にまとめ曲にのせて在校生みんなで歌を歌っている姿を見ると、胸がジーンと熱くなり、全く関係のない自分が目頭を熱くする思いで式に出席していた。
これまで池間以外の学校でも、取材をしながら子ども達が進級していく姿を見てきた学校もある。そんな子達の卒業式は、思い入れも変わり親族さながらの思いで写真を撮っている自分がいるから面白い。
温かく見守られ、巣立っていく子ども達。みんなの新たな門出に大きな祝福を送りたい。
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