宮古島ドットコムの連載企画
「宮古島はちゃめちゃ移住計画」



vol.009 4月17日
「新生宮古島市と共に「パワーストーン&手作り万華鏡館」オープン!」


 自宅のすぐ横にあった農作業小屋を改造して「パワーストーン&手作り万華鏡館」をオープンした。それまでの毎日は夜遅くまで夫と二人で農作業小屋のごみの撤去や雨漏りの修理、排水の修理に明け暮れていた。やっと、きれいになり、3日間かけてペンキを塗った。

何につけても初めての体験で体は疲れていたが毎日がとても充実して過ごせたと思う。

内装にお金をかけずトタンやコンクリート壁、土間を全部白いペンキで塗った。まるで病院のようだと二人で苦笑いをした。農作業小屋なので窓も扉もない。「これって何の病院?」

もちろんエアコンもない。ちょうど夏が過ぎ涼しい秋だったのでとりあえず、サッシだけは付けようということになり、中古のサッシを探して歩いたが見つからない。すると、近所の新孝自動車の社長が「使っていないサッシがあるからあげるよ。」と言ってくれた。

遠慮なく頂きに行き、取り付けようとしたが素人が一生懸命やっても、やっぱり上手につかない。「お父さん、これじゃあ、雨漏りしちゃうよ。」「うるさいなー。俺だって一生懸命やっているのに横からごちゃごちゃ言うなよ。だったらお前がやってみろ。」「出来る訳ないじゃない。」溶接の火花と夫婦の会話の火花で作業小屋の入り口はバチバチしていた。


来間島で釣りを楽しむ

ちょうどそこへ「松井さん、ユンボ貸してくれる?」と五ちゃんがやってきた。「ちょうど良い所に来てくれました。今悪戦苦闘中なんです。これでいいのでしょうか?」「ああ、僕がちょこちょこっとやって上げるから後の仕上げは松井さんが出来るでしょ?」「ええ、ありがとうございます。」実は、五ちゃんはその道のプロだった。業者を頼めば中古でも材料込みで20万円くらいかかると言われていたお店の玄関が、ほとんどタダ同然に出来上がった。もちろん御礼はしたのだが・・・・。

捨てる神あれば拾う神あり?ちょっと違うかな?でも、こんな風にお店の玄関が出来上がった。

さて、後は内装だ。コンパネを切って壁に打ち込む。ガラスケースも内地から届いた。1週間位かけて商品を並べた。15坪ほどのスペースに「体験万華鏡」と、「パワーストーン手作りブレスレット」のコーナーを作った。もちろんお土産品もきれいに並べた。

いよいよ、新生宮古島市の誕生に合わせてのオープンだ。鼻息は荒い。「やるぞ。がんばろうな。」「うん。お客様がたくさん来たらどうしよう。」「大丈夫だって。来ないから。」

「もし、たくさん来たらどうする?」「お母さんは甘い。来るわけないじゃないか。」

「そうかなあ?」・・・・・・

はたして誰も来なかった。

本当に誰も来ない。「看板だ。お母さん、看板を作ろう。」「うん。そうだね。そうすればお客様も来てくれるかもね。」

私たちは、毎日看板を作った。何枚作ったのかも判らない位必死で作った。木を切り、ペンキを塗り「パワーストン&手作り万華鏡館」と書いた看板をあちらこちらに立てた。

地主を見つけて許可を取り、わからないところはそっと夜に打ち付けに行った。

「来ないねえ。看板の立てた場所が悪いんじゃないの?」「じゃあ、もう一度見に行ってみよう。」二人で看板を立てた場所を見に行った。

「おい、看板がない。」「えー?本当?本当にここに立てたの?」

「そうだよ。ないよな?何でないんだ?」「風で飛んだんじゃないの?」「そうかも知れない。風も強かったからな。」

家に帰り無くなった場所の分を作り直した。「ない。また、看板がない。」「うそー」

「本当だ、ないんだよ。」「どうしてだろう。」「まあ、いいか。また、作って置いて見よう。これでなくなったら絶対に誰かの嫌がらせだ。他の店の看板はちゃんとあるのにどうしてうちの看板だけが無くなるのかわからん。」「今度はブロックで固めてみたら?」「おう、そうだな。」

そうして、ブロック付の看板に変えた。でも・・・・我が家の看板だけがいつの間にか無くなっている。「もう、やめようよ。繰り返しだもん。」「そうだな。ナイチャーの店だからってこともないと思うけどこれは絶対に意識的に抜いているよな。」

毎日「観光客は何処で遊ぶのだろう。雨が降っても来ないね。」二人で意気消沈していた。「来年は情報誌に載せてみようね。」そう話していた矢先、人の良さそうな、背の高いがっちりとした青年が駐車場に車を止めて降りてきた。

「宮古島ドットコムです。」真面目そうな青年だった。私たちは一も二も無く彼に委ねた。「これからはやっぱりインターネットで見てもらわなければ弱いよね。」と、いつも話していたからである。彼は言った「早速新年から載せましょう。」「はい。よろしくお願いします。」・・・・しかし、すぐに取材に来て来てくれて年末から「宮古島ドットコム」に載せて頂いた。感激!本当にうれしかった。内地の友達全部にメールで送った。友人達も私達のことがずっと気がかりだったらしく、「安心したよ。」と返事が来た。それから?・・・・・・来ない。お客様が誰も、来・な・い。


動き出した「手作り万華鏡館」

ある日の夕方・・・・・「こんにちは」・・・・(キャー。第一号のお客様だ!)

「お父さん、お父さん、お客様だよ。」「おー。本当だ。どうする?お前、接客、本当に出来るのか?」「まあ、失礼ね。」「いらっしゃーい!」初めてのお客様は「城辺の栄子さん」だった。「ドイツ村に行ったらパワーストーンって看板が出ていたから寄ってみた。」「看板が途中でなくなっていたので迷った。」と言うことだった。なんでもいい。そんなことはどうでも良かった。来てくれた。第一号のお客様。本当にうれしかった。何故か涙まで出てきた。今では、「城辺の栄子さん」は大親友になった。彼女は私にとって、宮古島に引っ越して来てから、初めて出来た第一号の女性の友達となった。

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