台風3号が去ったと思った途端、4号が発生!急遽、夫に電話する。「用事が済んだのならすぐに帰ってきて」と頼む。何とか13日の飛行機が取れたので夕方、5時頃に宮古島に戻って来られた。「よかったー。3号も怖かったけど4号のほうがひどいと思っていたの。」
「すごい風だな。3号の被害はどうだった?」「うん。3号は思ったよりひどくなかったよ。でも、今度のほうが大きいみたい。」「そうか。」話もそこそこに車に乗り込み家路を急いだ。だんだん風がひどくなり、「きっとこの後は欠航だな。」なんて言いながら走った。家に着くとテラスのテントが見るも無残な壊れ方をしていた。骨がぐちゃぐちゃでポキポキに折れ曲がっている。「こりゃあ、だめだな。」「うん。新しいのを買うしかないね。」すでに6時近くなっていた。この日は午後から、いつになくお客様が多く昼ごはんを食べる暇もなかった私は、「今日は早く夕食を済ませてゆっくりしよう。」と、夫に言った。ところが彼は「海を見に行こう。」なんて言い出した。「なんで?この風の中、海に行くなんて危ないじゃない?」「見るだけだよ。きれいじゃないか。宮古島は台風でも海の色が本当に美しい。」そう言いながら軽トラックに乗り込んだ。「これで行くの?」「乗用車だと風をまともに受けるから軽トラックのほうがいい。」二人で誰もいない海岸線を走った。汐がかぶる。一番のお気に入りの海岸で車を止め降りていく。「お母さん、降りないの?」「降りるわけないじゃない。キャー!風でドアがおかしくなった!」そんな私を無視して彼は一人で行ってしまった。どの位時間がたっただろうか?いつまでも帰ってこない彼を探すと、なんと、座り込んで貝殻を拾っている。「まつきよ!何しているの?早く車に戻りなさーい!」しぶしぶ戻ってきた彼は波しぶきでTシャツもぬれていた。また、しばらく走りインギャーマリンガーデンへ。「今日はさすがに誰もいないよな・・・・・」
「いるじゃん!」「へー?誰?」大風でビュービューしている海岸の芝生広場に10名ほどのおじいとおばあ達。グランドゴルフをやっているではないか!
「宮古島のおじいとおばあは、ガッツ!根性!だな。びっくりしたぜ!」
夫が思わず言った言葉が妙におかしくて久しぶりに声を出して笑ってしまった。
オリジナル万華鏡:さくら |
今夜は満月。やっと、本物のかにの抱卵を見られるはずだったのに・・・残念。また、だめだ!7時になりだんだんと雨風が強くなってきた。小さな宮古島だけどやっぱり、市内と上野では台風も違う。町にいてもさほど怖く感じないのだけれど上野は海が近いせいか風当たりも半端ではない。家中の雨戸を出し、停電に備えて早めに寝室に入った。
ところが・・・・。強風にあおられて大きな音楽が聞こえてきたではないか!8時頃だった。「今日は何かあるのか?」夫が聞いた。「何だろうね?ああ、お祭りの踊りの練習が農業改善センターであるって言っていたけど、まさかこんな台風にやらないでしょう?」「いや。わからんぞ。あの風の中で年寄りがグランドゴルフをやっていたんだからな。」
9:30になったが、その音楽はますます大きい音で流れていた。いったいどれ程の人数が集まったのか定かではないけれど「こんな日に無理にやらなくてもいいのにね。」と言って窓を開けようとしたが、あまりの強風のため、サッシが開かなかった。外に向かい「ガッツ、根性!婦人会のみなさん。」
翌朝、台風もますますひどくなった。アトリエの中は雨漏りで大変な状況になっていた。
「今日は休みにするしかないな!」そう言っていると電話が鳴った。「万華鏡を作りにいきたいのですが・・・」「どうぞ、お待ちしています。」本当にこの嵐の中を来るのだろうか?心配しているうちに「手作り万華鏡館」は開店以来、初めて満員御礼状態になってしまった。次から次にお客様がずぶ濡れで入ってきた。「なんだ?こりゃ!」夫が驚きの声を発しながら右往左往している。(この台風の中をどうして来られたのだろう?)不思議だった。
「宮古島の台風が体験できた!」能天気に喜んでいる人たちもいる。「危ないから海には行かないほうがいいよ」夫が注意していた。ホテルからも出張できてほしいと依頼されどちらが行くのかで揉めていたが「俺が行く」と、嵐の中、彼は万華鏡の材料を持ってホテルに向
パワーストーンのピアス |
かった。しばらくして、嵐はますますひどくなり、アトリエのお客様もひと段落したので家に入ってパソコンに向かった。電話が鳴った。(もう、今日はいいよ。)予約なら断ろうと思い電話に出る。「お母さん、忘れ物をした。ホテルまで持ってきて!」「いや!」
「困っているのだ。大至急持ってきて!」「いや!絶対にいや!車が揺れてるし、前が見えないから怖い。いやだ!」私は電話を切った。(だって、自分が出かけるとき、軽の箱バンは横揺れしてひっくり返ると怖いから軽トラックで行くって言ってトラックで出かけたのに私には軽の箱バンで走って来いなんてひどいじゃない?)ちょうどその頃、そう、暴風雨の中、3人の女性が入ってきたのである。私は思わず
「あっぱれ!ガッツ、根性!」と、叫んでいた。
【ヨッシーの方言講座】
最近、おばあ達の名前に興味がわいていて名前の意味を聞いたり由来を聞いたりしている。ちょっと面白いと思う名前でも、由来や意味を聞くとうなずける名前が多い。
「ボナ」「カマド」「マツメガ」「カナガマ」「ヨノシ」「マツカマ」「キネ」
この、名前の後に「おばあ」が付く。「マツメガおばあ」なんてとっても可愛い呼び名である。また、宮古には土地の人以外には発音が難しい特殊音がある。それらの音をカタカナで表記してみようと思う。これはレストランのむらの社長に教えてもらった言葉である。
ズ{j}例語 agsj あがズ 東 ふぁ{fa}ふぇ{fe}ふぃ{fi}ふぉ{fo}
キ{kj}例語 kjn キん 着物 ヴぁ{va}ヴぃ{vi}ヴぅ{vu}ヴぇ{ve}ヴぉ{vo}
ギ{gj}例語 gj:pa ギーぱ かんざし つぁ{tsa}つぇ{tse}つぃ{tsi}つぉ{tso}
ピ{pj}例語 pj: ピー 日 てぃ{ti}とぅ{tu}てゃ{tja}てょ{tjo}
ビ{bj}例語 tabj たビ 旅 でぃ{di}どぅ{du}すぅ{su}ずぅ{zu}
ミ{mj}例語 mipara ミばら 三原 でゃ{dja}でょ{djo}でゅ{dju}
ン{m}例語 im いン 海
リ{l}例語 nil にリ 二里