22日の3時に新しい店の鍵をいただいた。不動産屋も、内装屋も、みんながんばってくれて、何とか明日、開店できそうだった。でも、すでに午後の3時。必死で荷物を降ろす。徳ちゃんと夫が汗を流しているのに、私はケーキ屋さんに向かった。「腹が減っては戦は出来ぬ。」である。おいしそうなケーキをたくさん買い込んで下里通りを歩いていると車が止まった。「良子さん、何でこんな所をあんたは歩いているか?」直美ちゃんだった。お店のオープンを誰にも知らせていなかった私はどうしようかと戸惑ったが「うん。明日からあそこにお店を開くことにしたの。」直美ちゃんも加わって引越しのお手伝い。前の日から頼んでいた博子さんが現れないので、彼女に代わって直美ちゃんが店のお払いと、商売繁盛のお願いの準備をしてくれた。お酒と、昆布、水、洗米を並べて「さあ、良子さん。拝んで!」「なんて拝めばいいの?」「商売繁盛でいいんじゃない?w)」「商売繁盛、商売繁盛。みんなが縁起がよくなりますように。この店に来てくれるお客様が縁起がよくなりますように。」「いいんじゃない?」お祈り、終わり。次々と友人が駆けつけてくれた。ガラスケースに商品が並んでいく。「これじゃあ、石が苦しいって言ってる。もっと、隙間を空けよう。」やっチャンが言う。「任せるよ。並べ替えて!」あっという間に夜中12:30を過ぎていた。何とか格好がついてきたので「今夜は、これで終わりにします。みなさん、ありがとうございました。」家に着いて夜食を食べ終わるとすでに2時を回っていた。
翌日、朝早く店に向かった。昨日の続きを夫と二人でやっていると、友人たちも駆けつけてくれた。「第一号のお客になりに来たよ。」直美ちゃんのご主人だった。「ありがとう。」こんな風に宮古島の友人たちに囲まれて一日目がスタートした。たった一日で引越し、スタートした「石・縁起や」初日は知り合いばかりで、本来のお客様はなかったけれど、「一号になりに来たよ。」がたくさん居てくれて売り上げは思ったより上昇。ありがとう。皆さん。うれしかったよ。その夜は、疲れ果てていたので8時に閉店して上野の自宅に帰ってきた。
すると、電話が鳴っている。
「あの、パワーストーンのブレスレットを作りたいので予約をしたいのですが・・・。」「はい。明日ですね。お店を昨日から下里に移転しましたので、そちらに来てくださいね。」「わかりました。」なんて、普通の会話で始まった。オープン一日目の夜の電話だった。「11時から12時の間に行きます。」「お待ちしていまーす。」調子のいいことを言ったが引越しの疲れや腹痛で翌朝、起きられない。夫が心配して送ってくれたのが12時。店に向かう途中、電話が鳴った。「お店の前で待っているのですが・・・。」「ごめんなさい。あと10分で着きます。」私は夫に叱られながら「どうしよう。怒っているかしら?」心配だった。初のお客様なのに・・・。昨日は、知り合いが開店祝いに来てくれたり、店を覗きに来てくれたりした。今日から本格的にスタートだったのに・・・。「先が思いやられるな。」夫が言った。
「お父さん!お相撲さんが座っているよ!まさか?30分待ってくれたのはお相撲さん?」・・・・・?・・・・・?
豊真将(ほうましょう)関の土俵入り |
「すいません。お待たせしました。」「ああ、いいですよ。」私達は彼の浴衣姿に圧倒されながら店を開けた。「ブレスレットを作りたいのです。」「あ、あ、ありがとうございます。」「ちょっと、待っててくださいね。」そんな風にブレスレット作りに突入!楽しそうに作り始めた。なんと、驚いたことにすごくセンスがいい。「勝負運を強くするのはどの石ですか?」「お父さん、ちょっとこれで調べて!」小さな声で言いながら石の意味表を渡す。私は彼に石の説明を始めた。突然、夫が言う。「黒針水晶とタイガーアイ。最強です。」すかさず石を出す。「ちょっと、手首を測らせてください。」・・・・太い。すごく太い。奥から大きな石を集めて持っていった。「前から作りたいと思っていたのですが、既製品のものはどれも小さくてね。なかなかこういう店がなくて作れなかったのですよ。まさか、宮古島で作ることが出来るなんて思いませんでした。」「そうですねw)。売っているのは20cm位だものね。」20mm珠を20以上使って作られた、そのブレスの輝いていたこと!綺麗だった。女性のネックレス位はあっただろうか?「気に入った!」彼はとても嬉しそうに波動転写機に向かった。2時間程遊んで行ってくれた。帰った後で「なんて言う力士?俺、相撲に詳しくないから・・・。このサインからして豊真将・・・。何て読むのだろうか?」私は実家の父に電話した。「ほうましょう。寺尾親方の一番弟子だよ。相撲を見ている人なら誰でも知っているぞ。せっかく来てくれたのにブレスレットを創っている所、写真に取らなかったのか?」「うん。だって知らないから・・・。」「有望株で注目度NO1だぞ。」「ふーん。そうなの?カメラがなかったから、本人のカメラで取ってもらってパソコンに送ってもらっちゃったよ。」とにかく、気さくでいい男でかっこよかった。オープン一番のお客様がお相撲さんだkuチたのは驚いた。それからいいことが他にもあるので書いてしまおうと思う。
お店を開くにあたり、銀行で新しく口座を開いたら・・・下3桁が八八八。電話を引いたら3880 ネットショップ開店日が八月八日。なんだか末広がりで縁起がいい。「石・縁起や」にしてから八の文字が愛おしい。なんでもかんでも縁起がいい感じ。
さて、昨日から今日にかけて「宮古まつり」が開催されている。新しい店のある下里通りではいろいろな催し物が開催されている。夕べも今夜も宮古島にこんなに多くの人がいたの
豊真将(ほうましょう)関、
ブレスレット大満足! |
だろうかと思うほど人が多い。歩行者天国になった通りを押し合いへし合い、人の波になった。今夜は「ミス・宮古島」を決定するらしい。徳ちゃんが来たので「私も、もう少し若ければミス宮古島に挑戦できたのになあ。」と言ってみた。すかさず「なに?ブス宮古島?」だって・・・・。がっくり。
上野の万華鏡館では一人になった夫が大奮闘をしていた。結構忙しいらしく寂しいとは言わない。もしかしたらはじめから離れて仕事をしたほうがよかったかもしれない。オリジナルの万華鏡も売れているらしい。「個展用は売っちゃあだめだよ。」という私に「売れちゃった!。」嬉しそうに電話の向こうで夫が笑っていた。