宮古島ドットコムの連載企画
「宮古島はちゃめちゃ移住計画」



vol.031 9月25日
「娘がやってきた」


今日から娘と過ごせる日々が続く。(うれしい。このままずっと、そばに置いておきたい。)

日本ホテルスクールを出た後、オーストラリアのゴールドコーストに1年間語学留学後、念願のホテルウーマンになり、東京全日空ホテルで働いていた。

しかし、体調を崩して宮古島に静養にこさせるようにしたのだった。

娘は大好きな大好きな職場に別れを告げ、今日から宮古島の住人になる。引越しの荷物も東京に置いたまま飛行機に乗せた。(心の中は何を考え、どんな風に思っているのだろうか)と、親として不安になる。

でも、「健康な体にさえなればこの先、どんなことも出来る。」そう、言い聞かせて宮古島に呼び寄せたのだった。

案の定、痩せた娘が飛行機から降りてきた。

もともと、スタイルのいい娘がますます痩せたのだから、弱弱しいとしか表現できない。


我が家に迷い込んだ小鳥

 

思わず抱きしめる。「がんばったね。これからは暫くのんびりしてね。」

こみ上げる涙を抑えて、私が言えたのはそれだけ・・・。

 

 翌日、せっかちな夫は娘を連れて住民票や保険証の手続きをした。なんと、その帰り道、自動車学校にまで申し込みをしてきた。母親からすれば、もう少しゆっくりさせてあげたいのに・・・。

ところが、後からわかったのだけれど、これが彼の優しさだった。

「ボーっとさせておくより、何かをさせておいた方が気晴らしになるのだ。」という。

案の定、娘はホテルをやめた寂しさに浸る暇もなく、毎日せっせと自動車学校に通っている。新しい友人も出来、楽しそうに教習の事を話してくれる。

 

まだまだ、今は将来のこととか、これからどうするのか等、聞くことは出来ない。

もう少し、ゆっくりさせてから、今後のことも話し合っていかなければいけない。

宮古島に居て欲しいと思うが、若い娘に言うのは残酷かもしれない。

 

もともと、感性の豊かな子なので「フランスに行ってシャンソンを本格的に勉強してきたらいいんじゃないの?」と、言ってみた。「うーん、それもいいかもね。」という返事。自分の出来なかった夢をどこかで娘に押し付けようとしているのかもしれない。シャンソンは50歳から・・・。と、先輩が言っていた。若い頃からちゃんと学べばきっと、いい歌手になれるはず!・・・これも、押し付け・・・

 

彼女の頭の中に、様々なことが思い巡らされているのであろう。

 

もう一度、ホテルウーマンに戻るのか、幼い頃からやってきた「アカシックレコード」の仕事をやるのか、フランスに行くのか・・・。もう少し、時間がかかるだろう。

 

今は、パワーストーン&手作り万華鏡館を手伝いながら、自動車学校に通っている。

 

先日、メガネ店に二人で行ってきた。娘が目が痛いというので、見てみると赤く充血していた。真壁眼科に行って診てもらったら「瞳に傷がついているから、暫くはコンタクトをしないようにしてください。」と、言われたからである。

 朝10:30頃店に入った。お客様が居なく、私たちだけだったので「早くできそうだね。」なんて、気楽に話していたら、目の検査が終わったのがなんと、12:30だった。この先のことを考えると時間がどれだけかかるのか、わからないので一旦自宅に戻り出なおすことにした。昼食をとり、メガネ店に再び行くことにした。

やっとのことでメガネのフレームやレンズが決まり、会計を済ませた。

「では、今日はもう、時間がないので明日頂きに来ます。作って置いてくださいね。」

「えぇ?1週間ほどかかります。」「えぇ?1週間?」「はい。」仕方なく自動車学校も1週間のお休み。

 

視力が0.2しかない娘は、「まあ、宮古島だもん。仕方ないね。」と、あっけらかんと言ってのけた。

(きっと、神様がゆっくりさせなさいって言っているのね。)私は心で思った。

そう思いながら一方、日本シャンソン協会に問い合わせをしていた。親ばかである。

 

ちょうど同じ日の朝、シーサー作家のノブちゃんと、出会った。

「娘さん、宮古に来ているんですね。はちゃめちゃで読みました。倒れたなんて心配だったでしょうね。」

相変わらず優しい。

 ノブちゃんの話し方は本当に優しくって、セカセカしている時にはちょうどいい。落ち着くのだ。

もともと私は世間話が嫌いで、ましてやスーパー等の入り口や、駐車場で立話などは、今考えても思い出せないくらい、したことがない。でも、ノブちゃんに会ったとき、自然に自分からべらべらと近況報告もどきに話し始めたのだった。

町の店のこと、娘のこと、上野のこと。

「一緒にシーサーを作らせてあげてください。娘も喜びます。」「いいですよ。いつでもどうぞ。」

シーサー作りならメガネなしでも出来るかも知れない。・・・良かった・・・。

 

「松井さん。一緒にフラダンスしませんか?今、私、フラダンスを習っているんです。」


ドラゴンフルーツ狩り

「素敵じゃない!いいね!やってみたい。」「娘さんと一緒にどうですか?」「いいですね。」

自宅に帰り夫に伝えた。「怖いわー。おまえ!」

娘がすかさず言った。

「面白そう。私、やってみたい。」「お前はいいけどお母さんはやめたほうがいい。」

「お父さん、知らないの?フラダンスは今、流行っていてエスササイズにいいんだよ。ウエストが細くなるんだって!」「ウエストの前に腹を何とかさせろよ。」「ひどいよねー。お母さんが可愛そうじゃないの!」

「お母さんには無理だ!大体、ムームーなんて着せてみろ!西郷隆盛どんが、浴衣を着たみたいになるぞ。ただでさえ大きい人なんだから。今、シャンソンの仕事を断っている理由だって、着られる衣装が一枚もないからだぞ。」

「だから、痩せるためにやればいいじゃないの?」「まあ、好きにすれば?」

だって・・・。

 

フラダンスで我が家は喧々囂々。

 

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